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「薬の変更は一回の診察でひとつが良い理由(わけ)」
1.心療内科特有のお話
最初にご注意!これは他科では当てはまらないかもしれません。心療内科や精神科でのお話と思ってお読み下さい。
研修医の頃、先輩ドクターから、「薬の変更は一回の診察でひとつがいい」と教えられました。それは「薬の変更を一回の診察で二つすると、症状が改善しても、悪い方向に変化してもどちらの変更でそうなったかがわからなくなるから」です。
そして、臨床をしていると、「なるほどその通り」と日々実感し、例外の時もありますが基本そのようにしようと心がけています。
2.心療内科で扱う薬の特徴
心療内科で扱う薬は、「徐々に増やして、徐々に減らすものがほとんど」です。薬の急激な増量は副作用のリスクを増やします。また、急激な減量・中止は離脱症状のリスクがあるだけでなく、本当はまだ十分改善していない場合、薬の効果で落ち着いている状態の急激な症状悪化のリスクを生みます。
3. ‘薬の変更は一回の診察で一つ’が役に立つ理由
お薬を処方するとき、なるべくその特徴と目的、期待される効果と可能性のある副作用を説明するよう意識しています。
患者様にとって、薬の名前や特徴、その使い方を覚えることは大変なことと思います。しかし、それを正しく知って服用して頂けることが、誤った恐怖を生み出さず、また困っている症状に対処できる力になると思います。このとき、‘薬の変更は一回の診察でひとつ’がまた役立ちます。その結果を言葉にして頂き、一緒に検討し、共有することを積み重ねていくことができれば、患者様の知識は蓄積されていきます。
「自身のどの症状にはどの薬が役立ち、またその薬にはどんな特徴とリスクがあるのか」を記憶に留めることができれば、診察間隔が長くなっても、患者様自身が上手な臨機応変な対処ができるようになり、症状に対しても自信が持てるようになっていきます。
「心療内科で扱う疾患」は、‘脳から生じる痛み’を含めて、症状が改善、治癒しても、また何かのきっかけで再び症状の出ることがあります。そのとき過去に正しく蓄積された薬の知識はきっと症状の早期軽減、早期改善に役立ちます
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